父の会社を引き継ぐプレッシャー、交流会での劣等感、そして看護師からの痛烈な一言。何度も挫折を繰り返した長原佑輔さんが、スキルプラスで学び、言語化コンサル「C3コネクト」の代表として活躍するまでの軌跡をインタビューしてみました。
劇的Before & After

\スキルを身につけたい方/

できる父を持つ苦しみ―「バカ息子」でいたくなかった
私の父は教育事業を営む、まあまあできるタイプの人でした。そんな父の会社を引き継ぐことになった私は、毎日のように自分の実力不足を痛感していました。周りからは「親の仕事を引き継げていいね」と言われますが、血が繋がっているからできるかというと、全く違います。
むしろ「社長の息子ならできるだろう」という目線で見られるからこそ、できない自分とのギャップが苦しかったんです。さらに厄介だったのが、会社にいる先輩たちの存在でした。彼らは私の部下ではなく、父の部下です。「お前が生まれた時から知ってるぜ」という人たちが上の世代にいる中で、「こいつなかなかやるな」と思われないと動いてはくれません。実力が必要でしたが、当時の私には何もありませんでした。
本を読んでも、交流会に行っても、何も変わらなかった
このままではダメだと思った私は、本を読んだり交流会に参加したりしましたが、何も変わりませんでした。本を読んだだけで成功できるわけではありませんし、交流会に行っても自分には提供できるものが何もありません。相手から何かをもらうばかりで、劣等感が募るだけでした。
「助けてもらってばかり」というのは本当に辛いものです。すごい人はすごい。「じゃあ自分は?」この比較が、私をさらに苦しめました。
運営側に回って見えた、ビジネスの本質
それでも何かしなければと思った私は、できることから始めることにしました。交流会を運営する側に回ってみようと考え、運営している人たちに「俺も混ぜてくれ」と頼み込んで参加させてもらいました。参加者と運営者では見ているものが全く違うことに気づき、「この人たち、何をやっているんだろう」という視点で観察することが、私の最初のステップになりました。
ただ、そこで気づいたのは自分の知識不足でした。すでにやっている人たちには知識があります。私は温室で育っていたところから、いきなりサバンナに投げ出されたような感覚でした。交流会でいろんな人と話していく中で、私に必要なものが見えてきました。伝える力、人と会話する能力、文章能力。これらがなければ何も始まらないと強く感じたんです。
「あなたの文章は独りよがり」―看護師の一言が私を変えた
元々文章を書くのは嫌いではなく、交流会で会った人に紹介文を書いてお菓子をお代にもらったりしていました。ある時、看護師の女性に紹介文を書いたのですが、そこで言われた言葉が私を打ちのめしました。
「あなたの文章は独りよがり。何を伝えたいんだかわかんない」
見透かされた瞬間でした。私はその人のために書いていたのではなく、自分をよく見せるために書いていたんです。心中穏やかではありませんでした。これも大きな挫折でしたが、あの一言がなければ今の私はいません。
3,000円の講座から始まった、学びへの投資
その時初めて「ライティング」という言葉を知り、ネットで検索して3,000円でマンツーマンで見てくれる講座を見つけました。生まれて初めてお金を払って勉強したのですが、その時の師匠が本当にいい人で、最初の3,000円から長期で見てもらうことになりました。
そこでライティングの基礎を学びましたが、勉強したのはいいものの「これ、実際どこで使ったらいいんだろう?」という問題がありました。
スキルプラスとの出会い―「全然違う」と感じた衝撃
ライティングを学び始めて1ヶ月ほど経った頃、当時のセンサーズ(現スキルプラス)と出会いました。こだまさんという方とのコラボセミナー「SNS完全攻略セミナー」を受けたのですが、衝撃的でした。今まで見てきたものと解像度が全然違い、論理がしっかりしていて本質が抑えられていたんです。
「こうやればいいんだ」
それがもっと深いところで理解できました。当時はSNSを学ぼうと思って入りましたが、Twitterをゴリゴリ伸ばすことができ、そこから繋がる人も増えて学べることも多くなりました。でも私が本当に得たものは、SNSのノウハウではなくビジネスの本質だったんです。

自分の得意に気づいた―「言語化」という事業の誕生
ある時「自分の得意って何だろう?」と考えました。答えはコミュニケーション、特にヒアリングが得意だと気づいたんです。コミュニティの中でセミナーをやらせてもらったり無料相談を受けたりする中で、ヒアリングの面白さに気づきました。
「あなたの事業ってどんなものですか?」この質問に、簡潔に答えられる人もいれば、想いを熱く語ってくれるけどどこに着地するのかわからない人もいます。それを整理してあげると、めちゃめちゃ感謝されました。「私の言いたかったことは、これなんです!」と言ってもらえることが多かったんです。
これは求められていることなんだと気づきました。自分の言いたいことを自分が思ったように言葉にできているとは限らないし、自分が伝えたことを相手が正しく受け取ってくれているとも限りません。コミュニケーションの基本に気づいた瞬間でした。言いたいことをちゃんと言葉として引き出してあげることに、喜びを感じ始めたんです。
話し方ではなく、聞き方―コミュニケーションの本質
私の言語化コンサルは話し方講座ではありません。聞き方を重視しています。一生懸命話しても相手がどう受け取っているかはわかりませんし、相手が何か喋ったことを正しく受け取り的確に返すためには、相手が言いたかったこと、その目的、背景を正しく受け取る必要があります。
伝えるは、聞くとセット。
聞き方を理解して初めて、伝え方の力が向上するんです。このスキルを身につけてから、交流会に行っても困ることがなくなりました。コンサルでも大きな効果があり、相手の本当の課題を見つけるには質問力や言い換える力が必要で、何より信頼関係を構築できるかどうかが大事だと実感しています。
私自身、人間関係で山のように失敗してきました。自分の意見を一方的に押し付けたこと、誤解した結果壊れてしまった人間関係。そこから学んだのは、相手が言ったことを自分がちゃんと受け取れているかを考えることの重要性でした。それが余計な争いを生まないんです。

大人の義務教育としてのコミュニケーション
今私は教育事業と言語化コンサルの両方を営んでいます。本業の教育事業では小学校から高校までの子供たちの学力サポートをしていますが、コミュニケーションや伝える力は学校ではちゃんと学びません。大人でも使えるこのスキルを、まずはビジネスの現場から伝えていきたいと考えています。
大人の義務教育として、コミュニケーションの力を。
それが私のビジョンです。
一人じゃなかった―仲間がいたから続けられた
「何者かになりたい」ともがき続けられた理由は、一人じゃなかったからです。交流会の運営メンバー、スキルプラスで仲良くなったメンバー、ジャンルは違えどいろんな頑張り方をしている人たちがいました。3ヶ月に1回「この3ヶ月どうだった?」とやり取りをしたり、一緒にお酒を飲んだり。
もちろんやり切る姿勢は大事ですし、諦めない、やるしかないという気持ちも本当に大事です。でも人間は別に強いわけではありません。話を聞いてくれる人、「止まってるんだったら置いてっちまうぞ」と言ってくれる仲間がいたことが、本当に大きかったんです。

これから挑戦する人へ―一歩ずつでいい
昔の私はコンプレックスが多くて、できないことばかりでした。でも何者かにはなりたかった。成功している人の中には元々すごかった人もいますが、良くない家庭環境やコンプレックスを持っていても成功する人はいます。人間は成長できるんです。
ちょっとずつでいい。自分のできることから頑張っていけばいい。
自分を信じる。やり続ける。
それが大事なポイントです。一歩ずつ、進んでいきましょう。
長原さんのように
\人生を変えたい方/
